2012.4月から連載した
『独中女の心の叫びを聞いてくれ』のリライトです vol.3
おなか周りが美しい人を選ぶ「ナーベル・ビューティコンテスト」の発表会の席。
杉本彩様(43才)のくびれた腹周りの美しさと胸の谷間を目を細めながら眺め、
菓子パンをかじっていた手を止めた小文字由子です。
さて40代と言えば、未婚・有配偶者問わず、
就業し続けていればそれなりに生活は安定し、
いかなる仕事においても熟練度を増す年齢ではないだろか。
ここでまずは、未婚者との有配偶者の就業状況をみてみたい。
表1【従業上の地位】
(有効回答数 1,329: 未婚 1,016 有配偶 313)
表1 『第3回 独身女性(40~50代)を中心とした女性の老後設計ニーズに関する調査』
平成23年3月 財団法人年金シニアプラン総合研究機構実施アンケートより
言わずもがな、未婚女性のほうが有配偶者よりも仕事に就いている率が高い。
そりゃそうだ。有配偶者は、自分が寝込んでいても、
ダンナ様が生活費を稼ぎに毎日家を出ていってくれる。
例えその稼ぎが満足のいくものではないにしてもだ。
就いている仕事の地位としては、正社員で働く割合と、
パート・アルバイト・契約・派遣社員など非正規雇用の割合と、
ほぼ同じ位の人がいる。
先に述べたように、正社員として働き続けていれば、
それなりに安定してくるが、非正規雇用の場合は、
病気なんてしたら大変だ。
雇用も不安定で、休めばそれだけ収入も減る。
が、働いてかなくちゃなんないしね。
もっとも、ちゃんと働いても思うような収入にならないことが多いけど。
表2【現在の仕事の悩み】
(有効回答数 1,007: 未婚 800 有配偶 207)
表2『第3回 独身女性(40~50代)を中心とした女性の老後設計ニーズに関する調査』
平成23年3月 財団法人年金シニアプラン総合研究機構実施アンケートより
上記表2の通り、現在の仕事の悩みを見ると、
未婚者の赤い棒のほうは、1位が収入が少ない、2位が雇用が不安定でであった。
これを見ても、シングル女性がひてりで生きていく環境は、
不安定であることが伺える。
先日高視聴率を出し最終回を迎えたTVドラマ『最後から二番目の恋』をご覧になったか?
小泉今日子演ずる主人公千明。職業はテレビ局のドラマプロデューサー、独身45才。
老後を考えて、鎌倉の古民家に移り住み、若い男(坂口憲二)と付き合ったり、
市役所勤務の中井貴一演ずる50才の妻と死別した子持ちの男と白黒はっきりしない距離を
描いた大人の青春ドラマのお話し。
こんな独中女だったら、どんなに老後を考えようとも、
寂しさと闘おうとも、何の問題もなく、
ええやないかと何度突っ込んだか。
華やかな業界の、それもテレビ局のドラマプロデューサーが職業。
正規雇用の中でも高収入だ。非正規雇用の独中女の老後と比べると、
月とすっぽん。
おっと。ここは非正規雇用に対する文句を言い連ねるコラムとちゃいました。
(実際ドラマ見続けたし)
それに、非正規雇用に対する不安や不満は、
女性に関わらず男性の非正規雇用の人にも該当するものだもんね。
20代30代で、正社員として就業し、
これから自分一人で生きて行く!と、
人生プランを建てて進む人はいい。
が、いろんな事情で非正規雇用に就くことになった
独中女の皆さんの未来に対する不安を思うと、
その不安たるやいかばかりか。
かく言う私もそうなんですがね。
20代は外資の会社に就職し社長秘書、輸出業務、営業を経て、
クリニックの事務長とがむしゃらに働いた。
33才の時「好きなことを仕事にしたい」と退職。
その3か月後に当時吉本興業東京代表だった横澤彪氏に出会い、
吉本興業所属となったこのわたくし。
「君つまらないね」と横澤さんの言葉に愕然とし、
横澤さんの奨めで人間観察の修業として、
行脚したバイト先はこの10年の間に40近く。
34才で銀座のホステスデビューを果たし、
借金取りやら、試食品販売、ガードマンにウエトレス。。。
20才で正社員として働きだして初めてアルバイトや派遣社員、
日雇いを経験。
その中で非正規雇用の大変さは身に染みた。
って今もそう変わりないんですがね。
ありがたいことに、正社員にならないかとの打診を受けたことは多々ある。
が、しかし。自分の夢を果たす為にクリニックの事務長を辞めた訳だ。
収入減、生活激変だったこの10年だったが、
妥協して正社員として働きだしていいのかと
安定の誘惑に惑うこともあった。
加えて長年想いを寄せた男には幻滅し、
その後思うような男性との出会いもなく、
文字通りの金なし、職なし、男なしに、
40代近くなってきたら笑いごとではなくなった。
が不思議とそう言いながら笑ってしまうのだ。
こんな能天気さがないと生きては行けない。
アラフォー対象のある雑誌のアンケートに、
心がけている元気になる方法は?との問いに
「笑顔でいる」が第一位だった。
ある意味笑顔でいないと現実に負けてしまうことも
あるからこそ頷けるのである。
収入の安定ががないと生活のプランが立てられないし、
将来の不安は無くならない。
もちろん、諦めてはいない。
未来に向けてトライするのだ。
収入を増やすには、自分のスキルを上げるしかない。
結婚だって諦めない。
見た目だって大切だ。
毎日腹筋朝晩30回ずつするとか、
二の腕の筋肉を毎日ローラーして細くしてみるとか、
ずっと口角を上げて生活してみるとか。
何か小さなことから大きなことまで、
昨日とは違う今日を過ごそうって
トライし続けてくしかないもんね。
時々サボっても「まいっかっ」って言いながら、
またトライし直す図太さも持てる年齢だし。
自分が選んできた結果、独中女になった訳だ。
落とし前は自分で付けるしかないのだから。
おっぱい体操をWeb上で紹介する「おっぱいづくり研究所」開設にあたり、
あの岡本夏生様(46才)がこんなコメントをしていた。
「他人から触れられることはもう一切ないから、
これからは自分で揉むことにします。
お陰様でさみしい人生まっしぐらでございます」と。
落とし前を付けながら生きていく夏生様の姿に、
再び目を細め将来に想いを馳せる独中女・小文字でした。
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