『不倫経験から得られる教訓はあるのか!? vol.14 』

2012.4月から連載した
『独中女の心の叫びを聞いてくれ』の
リライトです  vol.14

 

あなたは不倫をしたことがありますか?

昨年末、某女性誌で実施した
不倫についてのアンケート調査の
結果をご紹介したい。

20~50代女性の100人に調査。
「不倫をしたことがある」と
答えた人の割合は次の通りである。

・20代 24%

・30代 36%

・40代 56%

どうでしょう、この40代の56%という数字。

就職氷河期という時代に遭遇し、
老後の漠然とした不安に黙々と
貯金をするという20代~30代に
多い若者と違い、

40代はバブル時代に青春を
謳歌したためか恋愛に対しても
パワフルである。

今回登場頂く独中女の
鈴木佳代子さん(仮名)45才は、
このアンケート結果に当てはまる
不倫経験の持ち主だ。

佳代子さんは23区内にある親の持ち家の
一軒家に両親と住む1人っ子。

顔は、タレントのとよた真帆さん似。
身長165センチで長い脚にスキニーパンツが
良く似合い、高いヒールで歩く姿は
モデルさんのようだ。

美術短大時代バンド活動で知り合った
ボーカルの男性に告白されて
付き合いだす。

彼の1人暮らしの家で
初体験を経験。
19才の時だった。

卒業後はブランドの
バックメーカーの
営業職に就く。

21才の時ボーカルの
男にフラれショックで
7キロ痩せる。

その後この失恋がきっかけとなり
24才まで暴走。
夜な夜な有名なバーやクラブに
通いその店の店員や客と一夜を
共にするのも日常的になる。

酒に煙草に男に日々の寝不足。
あまりに不健康な生活を送って
いたがこのままではいかんと
猛省しジムに頻繁に通い始める。

ジムで一目惚れした男性と
付き合い出すも3年で破局。

29才の時絶滅危機の動物の本を
読んで影響を受けボランティア活動に
参加する為にフロリダへ行くことに。

フロリダではいろんな国の男性と
スポーツをする感覚で関係を持ち
動物保護のボランティア活動に励んだ。

それから約1年後自分の無力さを感じ帰国。
彼女の帰国の報をずっと待っていた人がいた。

同じジムに通っていた
4才年下の26才の男性だった。

帰国してからデートに
何度も誘われ4カ月ほどしてから
結ばれる。

なぜ時間がかかったかというと
彼は妻子(子2人)持ちだったからだ。
彼の妻は佳代子さんより2つ年上。

彼女は悩む。

しかし彼の言動は微笑ましく
母性本能をくすぐられた。

彼の強い押しも大いに手伝い
彼の気持ちを受け入れた。

程なくして佳代子さんの家から
5分のところに彼が引越してくることに。
風呂なしのアパートで、半同棲のように。

奥さんとは子供の教育方針で
喧嘩が絶えず家庭内別居のようになり
離婚の話しが進んでいると彼から聞いていた。

彼女の心の中では離婚は嬉しかったが
彼の子供のことを考えると「結婚」を
現実にする絵は不思議と描けなかった。
何度も別れては元に戻るということを繰り返す。

彼と不倫関係を始めて
約3年の彼女が34才の時、
人に誘われ転職。

3つの飲食店のマネージャー職に就く。
途端に忙しくなる。

ある夜、担当店舗の26才の店長くんと
仕事帰りに遅い夕飯を摂ることに。

彼の仕事の悩みを聞きマネージャーとして激励。
記憶はそこまで。

彼女はその日彼と関係を持った。
だがことを致した情景や感覚は、
酔っていて全くこれっぽっちも
覚えていなかった。

が、彼女は独身の店長くんを選んだ。
あれほど愛おしく思っていた不倫相手に
「好きな人ができた」と告げる。

もう一生別れられないと
あれだけ思っていたのに。

自分でも不思議なほど残酷だった。
不倫相手は彼女の家の近所から
本宅ではなく自分の実家へ引越していった。

不倫相手と別れて半年後、
佳代子さんの家のポストに
見慣れない封筒があった。

裁判所からだった。
不倫相手の奥さんから
訴えられたのだ。

慰謝料として500万請求される。
その手紙を見て不倫相手は
佳代子さんと付き合っている間に、
3人目の子供までこさえていたことが分かった。

そして、奥さんが癌で余命が僅かで
あることも書かれていた。

ショックだった。
元不倫相手に連絡を取ったら
彼もこの訴訟については知らなかった。

奥さんが単独で訴えたことだったのだ。
知り合いの弁護士に対応を依頼し
慰謝料の金額は100万円に。

そのお金を支払う時躊躇は全く無かった。
不倫相手と既に別れていたが、
自分の中で精算したい気持ちも
有り何より早く終わらせたかった。

店長くんとは3年付き合うも彼の
束縛がひどいので我慢できなくなり別れる。
同時に人生に強く疲れを感じ会社を
辞め退職金を使い1カ月間キューバと
ブラジルへ飛ぶ。

キューバでも知り合った男性と
アバンチュールを楽しんだ。

キューバの人々がお金が
無くても底抜けに明るく心豊かに
生きている姿に安らぎと
衝撃を受けて帰国。

それから派遣社員で行った会社で
契約社員になり現在に至る。

家では体の自由がなくなる
病気で父が寝た切りになり
24時間母が介護をしている。

一人っ子の自分が
今家を出ることは母のことを思うと
できないと彼女は言う。

彼女は丸4年彼氏がいない。
「きっと不倫していた時の罰が
今当たってるたんだと思う。」

「若い時に遊び過ぎて今は性欲が
ほとんど無くなっちゃった」と
笑って言った。

振り返ると不倫相手だった
彼が今までで一番ウマが
合ったと語る。

あのまま彼と一緒に居たら・・・
などと考えてみても、
結果がどうなっていたかは
誰にも分からない。

今の心配ごとは
父の看病を5年続けている母のこと。
そして自分の老後。

これから人生のパートナーを
見つけるべく、出会い系のサイトに
登録してみようかな~などと
力の抜けた感じで言っていた。

不倫経験のある人の数だけ
ドラマがあると思うが、
経験があると答えた
40代女性の末路が今
どうなっているか聞いて
回ってみたい衝動にかられた私である。

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